2013年2月10日日曜日

■禁句(文責:どんぐり倶楽部)

*HPの何処かに書いたのですが、気になったので再掲載しておきます。
●よく、「いつまで指を使って計算しているの?」という言葉を聞きます。
絶対に言ってはいけません。
この言葉は、無知で貧弱な考えから出た最低の言葉です。
教育者失格の証と言っても過言ではありません。
ところが、私は小学校の先生からこの言葉を聞いたことがあります。
文字通り呆れて言葉もありませんでした。
教育の何たるかを、算数の何たるかを、計算の何たるかを、全く知らない教育のド素人の言葉です。
そこには教育者としての教養を微塵も感じさせることがない殺伐とした教育観を感じるばかりでした。
 現実問題としても、大学の入試でさえ計算をするときに指を使ってはいけないという決まりはありませんし、
これほど子供の成長を損なう言葉はそうそうありません。
指を使わないで計算できる必要は皆無なのです。
もちろん、自然に指は使わなくなりますが、「指を使わせない」ようにすることとは全く違います。
「指を使わせない」ことによる弊害は多岐に渡り、心・頭・体の隅々にまで悪影響を及ぼします。
場合によっては一生残る傷を刻み込みます。
大袈裟に言っているわけではありません。心して聞いて下さい。
幼児・児童期の「指折り算」は健康面でも学習面でも非常に有効で大切な学習方法なのです。
私は「大事な大事な指折り算」と言っています。
「指折り算」は、あらゆる数や計算の概念を理解するときの最も根本的な自信の素になります。
この自信を大事に大事に、出来るだけ長く持つことが、自信と余裕と満足と人間としての進化を約束するのです。
「おいおい、たかだか指折り残で何を大袈裟な事を」と思われる人も多いでしょうが、ちっとも大袈裟ではありません。
人間が「計算」をできるようになったのは、両手の10本指のお陰です。
数式は簡略化された記号に過ぎません。実態のない(十分に感じることが出来ない)記号は自信にはならないのです。
「指折り算」が圧倒的に優れているのは、体(頭)が自然に最も効果的に納得するための体感ができるからです。
ですから、「指折り算」のことを「体感計算」とも言います。
体感計算は飛躍的な計算力を約束するだけでなく、確かな感覚を味わうことができますので感情も安定します。
人間にするための教育だから、体感が重要なのです。
そして、その確かな体感さえあれば、その感覚をイメージに置き換えることは簡単に出来ます。
すると、誰もがイメージ操作は超高速でできますので、計算も何の練習もしなくても超高速で出来るようになるんです。
計算の最重要項目である「10の補数」を体感計算で修得してイメージ計算まで来ると、
今度はイメージを使って九九を有効利用する「三角計算」に移ります。この二つをマスターすれば、
あとは筆算だけで計算練習は終わりです。
何百題もの問題を解く必要もありませんし、タイムを競う必要も全くありません。
筆算ができれば「10の補数と九九」以外の暗算は、全て不要なのです。不要と言うよりも弊害になるのでしてはけないのです。
反対に、筆算は小1の一桁同士の足し算から教える必要があります。
当然、指折り残で計算することになりますが、「筆算」という形は見せておく必要があるのです。
「計算はどんなに簡単な計算でも『10の補数と九九』以外は筆算でする」という基本姿勢が大事だからです。
このことを一年間かけて体で覚えることが出来るように環境設定するのです。
このような周到な準備が、自然に何の抵抗もなく計算力を高める仕組みなのです。
先を見越した準備は、単純な前倒し学習とは全く異なり、子供の興味と才能を健全に活用できます。
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